ジャーマンカモミール

ハーブティーや精油を選ぶとき、そのときの自分に必要な味や香りが、よい香りと感じたり、おいしいと感じるといわれますが、わたしの経験的にも効能で選んでしまうより、直感で気に入ったものが最終的には心やからだを癒してくれている気がします。

ジャーマンカモミールはピーターラビットの童話にも登場し、世界中で親しまれているハーブです。心身をリラックスさせるとともに消炎作用を発揮するので、ストレスによる胃炎、胃潰瘍や不眠、それに冷え性や月経痛など婦人科の症状に用いられます。牛乳と相性がいいのでミルクティーとしても楽しめます。

りんごに似た香りがするカモミールですが、わたしはまず香りから癒されます。自然の甘みでまろやかな口当たりなのでシングルでもおいしく飲めますが、ブレンドすることによる相乗効果や、飽きずに飲めるのでブレンドもおすすめです。

ブレンド初心者におすすめ!万能なジャーマンカモミール

ジャーマンカモミールの茶葉

ハーブ一覧を眺めていても、どのハーブを選べばいいかわからないときは、ジャーマンカモミールは最初のハーブとしておすすめです。味の好みやアレルギーなどもあるのですべての方には当てはまりませんが、そのままでも飲めますし、ブレンドのベースにも使いやすいです。からだの不調から心の不調まで癒してくれる万能なハーブです。

レモンではないけど、レモン香るハーブ

ジャーマンカモミールと相性のよいレモン系ハーブ

レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナやレモンマートルなど、レモンではないのに、葉からレモンの香りを出すレモン香るハーブはジャーマンカモミールとの相性がいいです。「レモンよりもレモン」といわれるレモンマートルは、香りの成分である「シトラール」がレモンの20倍ほど含まれています。シトラールの含有率はレモンが3〜10%に対して、レモンマートルでは90~98%もあります。レモングラスが80%だそうです。

シトラールのはたらき

シトラールには、抗菌、鎮痛、鎮静作用があり、このはたらきによって、免疫力の低下が原因で引き起こされる病気や風邪を予防する効果があるとされています。また、その香りをかぐことで、高ぶった感情を落ち着かせるはたらきもあります。レモン系ハーブは、ジャーマンカモミールとのブレンドですっきりとした味わいになり、ホッとできるハーブティーとしておすすめです。

ジャーマンカモミールとのブレンドにおすすめハーブ3選

木製スプーンに6種類のハーブ

わたしの好みになってしまいますが、1種類でのハーブブレンドとなると、合わせるほうのハーブも味がしっかりあって、でも強すぎないものがいいと思います。

1. マルベリー

青りんごのような香りのカモミールと緑茶風味のマルベリーのブレンドは、香りも後味もよくて納得のおいしさでした。健康茶として親しまれているマルベリーは、栄養価も高く、血糖値の上昇を抑えるはたらきがあるので、炭水化物や甘いものが好きな人にはおすすめです。

リコリスを小さじ1/2程度プラスするとほんのり残る甘さがおいしさを引き立てます。ノンカロリーのデザートティーとして楽しめます。

《1杯分の材料》
・ジャーマンカモミール:軽く大さじ 1
・マルベリー・・・大さじ 1/3
・リコリス・・・小さじ 1/2(お好みで)
・お湯・・・200cc

2. ペパーミント

爽やかなペパーミントとジャーマンカモミールの組み合わせは抜群です。ミント独特の後味もなくなり、またカモミールの風味が苦手な人にも飲みやすくなります。リラックスや気分転換にはもちろんですが、消化器系の調子が悪いときには、このブレンドが特におすすめです。この2つのハーブを合わせることで相乗効果がで期待できます。

ステビアリーフで甘さを足すとスイーツ感覚で飲めます。小さじ1/2程度プラスするのもおすすめです。

《1杯分の材料》
・ジャーマンカモミール・・・大さじ 1/2
・ペパーミント・・・大さじ 1/2
・ステビアリーフ・・・小さじ 1/2(お好みで)
・お湯・・・200cc

3. レモンマートル

レモン香るハーブ系のレモンマートルです。抗うつ作用があるため、気分が憂うつな時、抗菌・抗ウィルス作用で、風邪やインフルエンザなどの予防、喉の痛みにも役立ちます。ふわっと立ち昇るレモンのような爽やかな香りとやさしい味に、心もからだもゆったり。飲んだ後のスッキリとした爽快感は食後にも最適です。

柚子茶をプラスしたデザートドリンクや、オレンジピールのトッピングで、スイーティーな香りが元気を与えてくれるブレンドもおすすめです。

《1杯分の材料》
・ジャーマンカモミール・・・大さじ 3/4
・レモンマートル・・・大さじ 1/3
・オレンジピール・・・小さじ 1/2(お好みで)
・お湯・・・200cc