子どものしもやけ対策、再びです。11月下旬からラベンダーのマッサージオイルでケアしています。毎晩マッサージを楽しんでくれて、症状も緩和されるようです。さらに登山用の靴下にアップグレードしました。期待どおりポカポカでサラサラ。でも!ここ数日の冷え込みは強烈で、状況は一進一退・・・

チンキとは、ハーブをウォッカやホワイトリカーなどのアルコールに漬け込んだものです。ハーブティーでは抽出できない成分も、度数の高いアルコールなら抽出することができます。チンキは、ハーブの有効成分を効率よく取り入れることができるのが魅力です。しかも材料を合わせて漬けておくだけです。
アルコールの殺菌作用があるので、ハーブチンキは冷暗所で1年ほど保存できます。飲み物に入れたり、肌のお手入れなど、内用、外用どちらにもアレンジできます。日本人にはあまりなじみのないものですが、フランスやイギリスでは昔から家庭の万能薬として身近な存在だそうです。
カレンデュラチンキは皮膚や粘膜の修復に役立ちます。エキナセアチンキは、薄めて飲んだり、うがい薬にして、風邪予防に日々活用できます。この2種類を作りました。わが家では、しもやけ対策としてマッサージオイルに混ぜます。

《材料》
・ドライハーブ・・・10g(目安)
・40度のウォッカ・・・100ml
《用意する道具》
・漬け込み用のガラス容器(200ml程度)
・保存用の遮光ガラス容器
・計量カップ
・茶こし
アルコール度数が40度のウォッカの代わりに、35度のホワイトリカーも使えます。チンキは長期保存するので、使用する容器は雑菌が入らないよう必ず熱湯消毒して、清潔な道具を使いましょう。
作 り 方
1
漬け込み用のガラス容器にドライハーブ10gを入れます。右がカレンデュラ、左がエキナセアです。

2
ウォッカ100mlを注ぎ入れます。

3
容器の蓋を閉めてよく振ります。作成日を記入して、冷暗所で約2週間保管します。注意することは、ハーブがウォッカより上にでないことと直接日光に当たらないようにすることです。1日1〜2回は容器をよく振りましょう。

2週間後
茶こしを使って保存容器に入れ替えたら、できあがりです。作成日を記入して、冷暗所で1年ほど保存できます。コーヒー用のペーパーフィルターを使うのも便利です。


材 料 の こ と
1 ハーブチンキのおすすめの使い方1.1 飲みものに
1.2 うがい薬
1.3 肌の手入れ
1.4 手浴、足浴
2 今回使用したハーブ
2.1 ①カレンデュラ
2.2 ②エキナセア
3 ハーブチンキを使うときの注意
ハーブチンキのおすすめの使い方
チンキ、チンキ剤、ティンクチャーとも呼ばれます。ハーブティーは水溶性の成分、オイルにつけた浸出油は脂溶性の成分しか抽出できませんが、アルコールに漬け込むことで両方の成分を得られます。同じチンキを、目的に応じて内用と外用に利用できるのも大きな利点です。
飲みものに
コップ1杯あたり小さじ半分ほどを目安に、お湯や水、ハーブティー、ジュースなどの飲み物に混ぜます。お子さまやアルコールに弱い方は、アルコール分を蒸発させてからお飲みください。
うがい薬
コップ1杯あたり1〜3滴ほど加えて使用します。
肌の手入れ
いつものクリームやオイルに1~3滴ほど混ぜて使用します。お肌に使う際は様子をみながら、違和感がある場合にはすぐに使うのをやめてくださいね。
手浴、足浴
洗面器にお湯をはって、10mlほど垂らします。10〜15分ほど手や足を浸してリラックスしてください。
今回使用したハーブ
チンキはどのようなハーブでも作ることができます。漬け込むハーブによってさまざまなことに活用できます。
カレンデュラ
別名、マリーゴールド。クレオパトラも愛した若返りのハーブ。美肌のためのスキンケア、口内炎や喉の炎症に効果的。抗菌作用は風邪やインフルエンザなどの感染症予防にも。鮮やかなオレンジ色の花びらは、脂溶性の成分が多く含まれるカロテロイド色素。ハーブティーでは抽出しづらいので、オイルを使用したり、アルコールに漬け込んだりして、外用としての使用もおすすめ。軽い傷ややけどの手当て、日焼けには湿布や軟膏などでよく使われます。
エキナセア
免疫力をアップするはたらきが注目されているハーブ。自己治癒力を高めるはたらきがあるほか、抗ウィルス作用や抗菌作用、消炎作用があるため、風邪やインフルエンザに役立ちます。季節の変わり目など体調を崩しやすい時期にもおすすめ。苦味や酸味などクセのない風味です。治りにくい傷には外用として使用できます。
ハーブチンキを使うときの注意
●チンキは長期保存するものなので、漬け込み用のガラス容器や保存用の容器は雑菌が入らないよう必ず熱湯消毒します。
●光や酸化による成分の変化を防ぐために、保存には遮光性のガラス容器を使い、しっかり密閉して冷暗所で保存します。
●チンキはアルコールを含むので、お子さまや高齢者の誤飲、火気に十分注意してください。
●内服する場合、お子さまやアルコールに弱い方は、電子レンジで温めるなど、アルコール分を蒸発させてからお飲みください。アルコール分が残る場合があるので、運転中や運転をされる前にはお控えください。
●肌に直接つける場合は、事前にパッチテストを行なって、最初は割合を少なめに作りましょう。違和感がある場合にはすぐに使うのをやめてください。