お菓子作りをするような感覚で、クッキー型で抜いたり、かわいいシリコン型に流し込んだり、溶かして固めるだけの「手作り石けん」です。子どもでも簡単にオリジナルの石けんを作ることができました。プレゼントラッピングにしてもかわいいですね。
使用する石けんのもとは、電子レンジで溶ける「グリセリンソープ 」というものです。透明と乳白色があり、アロマショップなどで購入できます。
《材料》
・グリセリンソープ ・・・100g
・精油・・・20滴
・色素
《用意する道具》
・石けんを溶かす耐熱容器
・ガラス棒(マドラー)
・カット用ナイフ
・バット+クッキー型/シリコン型
2〜3カ月で使い切れる量を作るようにしましょう。精油の量は、石けんの重量に対して1%が目安です。色のもとは、天然由来の食用色素を使用しました。粉末の場合は精製水に溶かして使います。
作 り 方
1
グリセリンソープを溶けやすいように均一にカットし、耐熱容器に入れます。角砂糖サイズを目安にしています。
4回(25g)に分け、香りと色つけを変えることにしました。25gは小さめの石けん1つほどの量です。
粉末の色素は、精製水に溶かしておきます。付属のスプーン1杯に精製水15mlで作りました。石けんに入れると青の発色がいまいちで、ラベンダー色に・・・
2
グリセリンソープを電子レンジで溶かします。25gの場合、500wで20〜30秒、あっという間に溶けだすので、10秒、20秒と様子をみながら溶かします。
※沸騰しないように注意してください。
※溶けた石鹸は熱くなっているので気を付けてください。
※溶けた石鹸は早く固まりますので、手早く作業しましょう。一度固まった石けんを、再度溶かし直すことは可能です。香りや色が変わる可能性があるので、複数回はおすすめしません。
3
精油と色水を入れ、気泡が立たないよう手早く混ぜます。オレンジ・スイート精油を5滴、黄色の色水は、ミクロスパーテル(耳かきサイズのスプーン)で5杯入れました。水を入れすぎると崩れたり割れたりする原因になります。
4
シリコン型に注ぎます。2回目(25g)は、ラベンダー精油5滴、青の色水で作りました。
常温で少しおいて固めます。
できあがりました。お菓子のグミのようです。
5
3回目(25g)はバットに流します。3〜4mmに伸ばしました。発色がいまいちでしたが、子どもには型抜きしやすかったようです。厚みはお好みで調節してください。
常温で少しおきます。固まったらバットから石けんをはがして、型抜きをします。余った部分は、再び電子レンジで溶かして使えます。
できあがりました。しばらく風通しのいい場所で乾燥させて、ぜひ香りがなくならないうちに使ってください。
材 料 の こ と
1 グリセリンソープについて2 今回使用したおすすめの精油3種
2.1 ①ラベンダー
2.2 ②オレンジ・スイート
2.3 ③ローズマリー
3 アロマ石けんを作るときの注意
4 プレゼントするときの注意
グリセリンソープについて
保湿効果の高いグリセリンをたっぷり含んだ、溶かして固めることのできる石けん素地です。Melt&Pour(溶かして注ぐ)という意味で、MPソープともよばれています。好きな色や香りを入れたり、好きな型にしたり、色々なアレンジを楽しめます。合成のもの、植物性素材のものなど成分は商品によって違うので、よく見て選ぶようにしましょう。
今回使用したおすすめの精油3種
植物の香りを石けんに加えることで健康と美容に役立てることができるといわれています。組み合わせはあまりむずかしく考えずに、好きな香りを楽しむ要領でOKです。今回使用した精油は子どもにも優しい作用のものになります。
ラベンダー
爽やかであたたかみのあるフローラルの香り。交感神経を落ち着かせる、リラックスの代表選手。鎮静、鎮痛、抗うつなど幅広い効能で万能といわれます。作用が穏やかで子どもにも安心して使用できるのも大きな魅力。頭痛、筋肉痛、月経痛などの鎮痛、やけどや傷の手当て、スキンケアにも有効。
オレンジ・スイート
食用のスイートオレンジから抽出され、みずみずしい果実そのままの香りが楽しめます。リフレッシュ効果があり、明るく前向きな気分にしてくれます。一方でリラックス効果も高く、安眠の助けにも最適。作用が穏やかで子どもにも安心して使用できるほか、ビターオレンジと違って光感作が少ないのも特徴。
ローズマリー
すっきりとした刺激的なハーブ調の香り。強力な抗酸化力をもち、さらに血液循環を促す効果にも優れます。中枢神経を刺激して集中力や記憶力を高める作用があり、勉強部屋や仕事場の香りにおすすめ。眠気覚ましにも効果的。肌を引き締め、脂性肌などのスキンケアや体臭予防にも効果を発揮。
アロマ石けんを作るときの注意
アロマ石けんを作るときには、いくつか注意が必要です。
●お肌に使う場合は特に、精油のグレードなどには注意が必要です。信頼できるお店から買うようにするなど、製品そのものの安全性にも配慮してください。消費期限内のものを使ってくださいね。
●精油を使用する際、敏感肌の方やお子さまは、少ない量からお試しください。原液が直接手につかないように気を付けてくださいね。
●精油の香りは石けんが乾燥すると弱まりますが、作っているときに刺激が強いと感じたら、換気やマスクの着用をおすすめします。
●石けんの色は精油の色と量に影響されます。乾燥すると変色することもあります。
お肌につけても大丈夫かを確認するためにも、まずは手洗い時に使ってしばらく様子をみられることをおすすめします。大丈夫なようでしたら、お体やお顔に使ってください。何か問題が出た場合は、使うのをやめて、必要に応じて医師の診察を受けてくださいね。
プレゼントするときの注意
人の手や顔や体を洗う石けんは、医薬品医療機器等法に基づく化粧品に該当します。ただし、自分で作って個人の範囲で楽しむ場合は規制の対象外です。自身が製造者で使用者なので、万一肌荒れなどをしても個人の責任となります。家族やお友達にプレゼントするときは、制作物の特徴や使い方などきちんとお伝えしてから渡しましょう。品質や安全性については自らの責任において行うという原則を、十分に理解しておく必要があります。