気になる頭のにおいに!ローズマリーとティートゥリーの『抗菌・頭皮スプレー』

わが子から大人顔負けな汗のにおいがしたことはありませんか?子どもは体が小さくても、大人と同じ数の汗腺をもっているので汗かっき。3歳までに一生分の汗線の数は決まるそうです。でもなぜか「クサッ」と言いつつ、わが子のにおいは「クセになる」感覚ないですか?それはそれとして、対策は必要ですね。

使った感想・手作りに必要な材料(2021.06.02更新)
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スプレーボトル

実は、汗は無臭です。でも汗を放置すると、皮膚の表面にある垢や皮脂などの汚れと混ざり合って、それらが細菌に分解されることでにおいが出ます。また、疲労やストレスを溜めるほど、一般的な汗のにおいよりも強くなるといわれています。

先日、においを撲滅すべく子どもが「10分シャンプーした!」と話してくれました。でも残念ながら、シャンプーのしすぎも逆効果。皮膚を守ってくれる常在菌を洗い流してしまうので、清潔を保つのは重要ですが、まちがったケアには要注意です。

頭皮のにおい対策にもアロマが役立ちます。皮脂の分泌を調整したり、頭皮を清潔にするはたらきのある精油を使ったアロマスプレーを作りたいと思います。頭皮バランスを調整するローズマリー、雑菌の繁殖をおさえるティートゥリー、リラックス&リフレッシュのベルガモットをブレンドしました。

ローズマリーは、血行を促す効果があるので、細胞が活性化されて頭皮バランスを調節してくれます。頭皮環境がよくなるので、ふけが気になる方にもおすすめできます。このような効能は古くから知られいてシャンプーなどにも使われます。

ローズマリーとティートゥリーの抗菌・頭皮スプレーの材料

《材料》
・精油・・・1〜10滴
・無水エタノール・・・5ml
・精製水・・・45ml

《用意する道具》
・スプレー容器
・計量カップ
・ガラス棒(マドラー)

精油は、ローズマリー3滴、ティートゥリー2滴、ベルガモット3滴の比率で作りました。精製水はドラッグストアで手に入りますが、市販のミネラルウォーターでも大丈夫です。1〜2週間で使い切れる量を作るようにしましょう。

作 り 方

1

アロマスプレーでは、精油の濃度が、全体の約1%以下(フェイシャル用や敏感肌の方は、0.1~0.5%がおすすめ)になるように作ります。今回は、できあがり量が50mlのボディー用スプレーを作るので、精油1%は0.5mlということになります。

(1)基材50mlに対しての1%は何mlかを算出します。
   50ml×0.01=0.5ml

(2)(1)で算出した数字を精油1滴の量で割ります。
  (0.05mlで計算)
   0.5ml÷0.05ml=10滴

精油瓶のドロッパー(1滴の量)を確認しましょう。今回使用したエンハーブの精油は、1滴=0.06mlですので8滴分でブレンドします。

精油を希釈するときの材料を基材と呼びます。精油は水にほとんど溶けないので、よく混ざり合うように精油をあらかじめエタノールに溶かしてから水を加えます。無水エタノールはドラッグストアで手に入ります。

2

ビーカーに無水エタノール5mlを入れます。

計量カップに無水エタノール5mlを注ぐ

3

精油を入れます。ローズマリー3滴、ティートゥリー2滴、ベルガモット3滴。先にエタノールで精油を溶かしてから、水を入れる必要があります。この順番は必ず守りましょう。

計量カップに精油を加えてマドラーで混ぜる

4

精製水45mlを入れます。

計量カップに精製水45mlを加える

5

スプレー容器に移します。

スプレー容器に移す

6

できあがりです。作成日を記入して、水が含まれているので1〜2週間で使い切りましょう。精油が完全に溶けるわけではないので、使うときにもよく振ってください。スーッとして爽やかなブレンドなので、頭皮環境の改善だけでなく、リフレッシュにもおすすめです。

ローズマリーとティートゥリーの抗菌・頭皮スプレー

無水エタノールって?

精油と水を混ぜる目的で使用します。エタノールはアルコールの一種です。無水エタノールとは、純度が99.5%以上のアルコール。その名の通り、水を(ほとんど)含まないエタノールです。

揮発性が高いことで、無水エタノールには殺菌や消毒効果はほぼありません。日常で使われる消毒用エタノールは、殺菌消毒効果が最も高いとされる濃度80%くらいにあらかじめ希釈されたもの。無水エタノールも精製水で80%に希釈すると消毒用エタノールとして使えます。水にも油にも溶けやすいエタノールは、水溶性の汚れにも油汚れにも効果を発揮します。

ただし注意点として、アルコール濃度の高い無水エタノールは引火しやすいので、使用中はガスコンロなどの火は使わないようにしましょう。また揮発性が高いので、容器はしっかり密閉しましょう。もちろん飲んだり、目に入れたりしてはいけません。

今回使用したおすすめの精油3種

精油成分は、鼻から脳へ、皮膚から血管やリンパ管へと伝わり、全身にはたらきかけます。嗅上皮に香りが付着すると、刺激が最初に大脳辺縁系に伝わります。五感の中でも大脳辺縁系に直接伝わるのは嗅覚だけ。さらに刺激は、自律神経や内分泌系、免疫系を調整する視床下部へと伝えられます。また、精油成分は呼吸を通して、呼吸器の粘膜、肺の一番奥にある肺胞から血管にも吸収されます。そして肌についた精油成分は、皮膚表面から抹消血管に入ります。血液に入った精油成分はわずかな量でも体内を循環し、体に効果をもたらします。

ローズマリーのイラストローズマリー
すっきりとした刺激的なハーブ調の香り。強力な抗酸化力をもち、さらに血液循環を促す効果にも優れます。中枢神経を刺激して集中力や記憶力を高める作用があり、勉強部屋や仕事場の香りにおすすめ。眠気覚ましにも効果的。肌を引き締め、脂性肌などのスキンケアや体臭予防にも効果を発揮。

ティートゥリーの葉のイラストティートゥリー
清涼感のあるシャープな香り。抗菌・抗真菌、抗ウィルス、抗炎症、消臭など多くの作用がありますが、皮膚や粘膜に対しては刺激が少なく、古くから万能薬として利用されていました。風邪や花粉症の予防・症状にも有効で、特に冬場や春先の香りにおすすめ。部屋の空気を浄化し、いやなにおいを取り除く効果も。

ベルガモット果実のイラストベルガモット
アールグレイの香りづけに用いられる柑橘。オレンジよりやや苦味のある香り。リラックスとリフレッシュのどちらの目的にも使え、心を明るくしてくれる香りは、不安や落ち込み、安眠の助けにも。消化不良、食欲不振など、特に神経系の症状に有効。光感作が強く、肌に使用した後は12時間ほど日光を避けるようにします。

アロマスプレーを作るときの注意

精油は、香りがいいだけでなく、肌や体によい有効成分を含んでいますが、植物の中にある自然の状態よりもはるかに濃い状態になっています。そのまま使うと刺激が強いため、肌トラブルの原因になります。そこで、皮膚に使用する際は、精油を安全な濃度に薄めることが大切です。

AEAJのガイドラインでは、ボディートリートメントの際の希釈濃度の目安を1%以下、顔に使用する際は0.1%〜0.5%以下と定めています。ただし、これはあくまでも目安なので、必要に応じてガイドラインよりもさらに低い濃度から使用することをおすすめします。また、事前にパッチテストを行なって安全の確認を行うことも大切です。

自分のお肌に合わせて材料を混ぜたいのですが、お肌に使う場合は特に、精油のグレードなどには注意が必要です。信頼できるお店から買うようにするなど、製品そのものの安全性にも配慮してください。消費期限内のものを使ってください。

もし何か問題が出た場合は、使うのをやめて、必要に応じて医師の診察を受けてくださいね。精油には、幼いお子さま、妊娠中の方は使えないものがあります。持病のある方や体調がすぐれない方も注意が必要です。使用の際は十分ご注意ください。

特に、梅雨時からおすすめ!

2021.06.02更新

子どもの頭のにおい対策で作ったアロマスプレーですが、梅雨に入って、毎日ちゃんとシャンプーしているのに、自分まで頭皮のベタつきやにおいが気になってちょっとショック、切実な状況に。あわててこのスプレーでマッサージしたら、たちまちベタつきやにおいが消えて、想像以上に速攻効果がありました。特に、汗がこもって肌がベタつく梅雨から夏にかけておすすめです。

この手作りスプレーは、スーッと気持ちのいいつけ心地+リフレッシュ効果抜群の香りです。この記事で使用した材料をまとめましたので、ぜひお試しください!精油は、生活の木の10mlサイズ(少し多め)をご紹介しています。

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