ハーブコーディアルは、大人から子どもまで楽しめる甘いシロップです。ハーブの効能をおいしく取り入れることができます。水や炭酸水はもちろん、アイスやヨーグルトにかけたり、お酒で割ってカクテルにしても楽しめます。

コーディアルとは、ハーブや果物を煮詰めた甘くてフルーティーなシロップ。エルダーフラワーのコーディアルは、イギリスでは古くから各家庭で作られ飲み継がれてきました。体を冷やしてしまった時や風邪のひき始めなどによく飲まれているようです。
エルダーフラワーは、ヨーロッパでは美容と健康によいことから広く知られています。ハリー・ポッターのお話に登場する「最強の魔法の杖」の正体がエルダーフラワーなんです。古くから魔除けの力があると信じられ、様々な伝説や迷信が残るなじみの深い植物なんですね。
とはいえ、日本育ちのわたしには、話題のおしゃれドリンクという印象が正直なところ。おいしくて、体にもやさしくて、しかもお酒まで!エルダーフラワーのシロップは香りも華やかです。ステイホームな冬休みのささやかな楽しみになりそうです。
ヨーロッパでは、6月になると庭でとれたエルダーフラワーでコーディアルを作る家庭が多いそうです。生のハーブで作るのが一般的なようですが、ここではドライハーブを使ったレシピを参考にしています。

《材料》
・エルダーフラワー(ドライ)・・・50g
・てんさい糖・・・200g
・レモン果汁・・・2個分
・水・・・600cc
《用意する道具》
・鍋
・計量カップ
・茶こし(だしパック)
・保存瓶(密閉できるもの)
てんさい糖は、栄養豊富なオリゴ糖が含まれます。ヨーロッパでは砂糖というと主にてんさい糖を指すそうです。グラニュー糖やブラウンシュガーなどでも作れます。レモン果汁は酸化防止の目的で入れます。クエン酸大さじ2でも代用できます。
作 り 方
1
鍋に水を入れて沸騰させます。火を消してからエルダーフラワーを入れて、蓋をして5分ほど蒸らします。ハーブティーより濃く出す感じです。

2
茶こしを使ってハーブを濾して、ふたたび鍋に戻します。てんさい糖を加えて火にかけ、よく溶かします。火を止める直前にレモン果汁を入れます。

3
冷めたら保存容器に移して、できあがりです。冷蔵庫で約1週間保存できます。

コツ・ポイント
ドライハーブ:水=1:10が基準でいいと思いますが、エルダーフラワーが膨らむので水600ccにして、できあがり量は約500ccでした。
ハーブを入れたら火はすぐに止めましょう。ハーブ独特のえぐみが抑えられて、煮出すより飲みやいと思います。てんさい糖はしっかり煮溶かします。

だしパック(ティーパックより大きめ)を使うのも便利です。エルダーフラワー10g×5パックに分けました。
ハーブコーディアルのおいしい飲み方
ハーブコーディアルはイギリス発祥の飲み物です。もともとはハーブをアルコールに漬けて作ったもので、医薬品として扱われていたこともあるそうです。今ではハーブや果物を糖分と煮詰めた、ノンアルコールで甘いシロップとして親しまれています。ハーブの種類によって風味や味が異なります。
水割り・炭酸割り
おすすめは、コーディアル:炭酸水=1:6。夏にはミントやレモン系のハーブコーディアルが爽やかだと思います。
お湯割り
熱々のお湯で5~7倍に希釈します。体を温めるジンジャーや風邪に効くエルダーフラワーのコーディアルは、冬におすすめです。
お酒で割る
ウォッカ、ジン、ワイン、焼酎などと合わせてカクテルにしたり、ビールで割ってフレーバービールなどお好きなお酒で。
チンキで使ったウォッカで割りました。1:1のロックでスルスル飲めます。飲みすぎ注意です!ロック、水割り、スパークリングなどお好みで。
ハーブティーと一緒に
甘みと風味が加わっておいしいです。ハーブティーとコーディアル両方のハーブの効能を取り入れることができます。
ミルク割り
ホットミルクにも合います。ミルクティーにジンジャーコーディアルを入れるジンジャーチャイもおいしいです。
シロップとして
希釈しないでそのまま使います。ヨーグルトやパンケーキにかけたり、アイスやかき氷のシロップとして。

感 想
評価 ★★★★☆
炭酸割りで飲みました。もともと酸っぱさに弱いので「酸っぱ!」と思いましたが、その後に甘さとかがいっぱいあふれてホッと一息の満足になりました。
評価 ★★★★★
お湯割りとウォッカのカクテルを飲みました。ほんのり薬草の風味はしますが甘さもちょうどよく、ごくごく飲めてしまいます。でも私の一番のおすすめはバニラアイスがけです。とにかくおいしい!