ブレンドがおすすめな理由って?相性のよい香りの選び方&レシピ

自分にぴったりの香りを作ってみたいな、ブレンドオイル作ってみよう!とワクワクしながらも、ところで、何と何をどんな量で?変な感じにならない?という方も多いのではないでしょうか。

混ぜて危険なものはないので、まずは型にはまらず、いろいろ試してみるのも楽しみ方だと思います。でも、とはいえ、とっかかりのない初めてのときほど、少しでも正解のようなものがほしいところですよね。

規則ではないのですが、バランスのよい香りを作るには、やはり、精油の選び方や調合の仕方にコツがあります。次の4つのポイントを知っておくと、ブレンドがどんどん楽しくなると思います。

この記事では、相性のよい香りを選ぶコツ、おすすめのブレンドレシピを紹介します。もし香りに迷ったら参考にしてみてくださいね。

ブレンドがおすすめの理由って?

天然精油は、1種類の植物の香りだけでも多くの作用が期待できますが、いろいろな個性をもつ香りを2つ、3つとブレンドすることで相乗効果が期待できるんです。また、香りに深みが増したり、ちょっと苦手な香りも使いやすくなるかもしれません。

すぐに消えてしまう香りを使用する時に、長持ちする種類の精油とブレンドすることで、全体の香りをより長続きさせたりもします。

好きな香り、その日の気分、不調の改善。ブレンドすることで、より自分にぴったりな香りが見つかります。

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ブレンドのテーマを決める

清潔感のある香りにしたい、ほんわか癒し系の香りにしたい・・・
リラックスしたい、眠れない、集中したい・・・

などなど、ブレンドのテーマや目的を決めます。

そして、主役になる香りを選びます。

精油は、その香りに癒されるのはもちろんですが、心身によい影響を与えてくれます。効能をみながら、自分の悩みにあった精油を選ぶと決まりやすいです。

あれこれ考えず、心地よいと感じる、1番好きな香りを選んで大丈夫です。自分の好きな精油を選ぶことが、結果的に自分の悩みにあったものってこともよくあります。

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相性のよい香りを選ぶ

サブの香りを決めます。

主役の香りに似た印象のものや、効能が似ているもの、効能を補うようなものを選びます。

どれを混ぜても大丈夫とはいえ、違う感じになったらガッカリ。種類も多いし、さすがに適当ってわけには・・・

そこで、知っていると役立つのが香りのタイプなんです。精油の香りは、一般的に「ハーブ系、柑橘系、フローラル系、オリエンタル系、樹脂系、スパイス系、樹木系」の7つのタイプに分けられます。

同じ系統や、この並び順で隣どうしの系統で相性がよいといわれます。それぞれ特徴的なので、わりとすぐ感覚的にわかってくると思います。これを意識すると、まちがいないです!

香りの7グループ
ハーブ系
(ハーバル系)
柑橘系
(シトラス系)
フローラル系 オリエンタル系(エキゾチック系)
ハーブ系(香りの7グループ) 柑橘系(香りの7グループ) フローラル系(香りの7グループ) オリエンタル系(香りの7グループ)
香草のすっきりした香り フレッシュな果物の香り 華やかな花の香り 異国を思わせる神秘的な香り
タイム、ローズマリー、ペパーミントなど レモン、グレープフルーツ、ベルガモットなど ラベンダー、ゼラニウム、ネロリ、ローズなど イランイラン、サンダルウッドなど
樹脂系
(バルサム系)
スパイス系 樹木系
(ウッディー系)
樹脂系(香りの7グループ) スパイス系(香りの7グループ) 樹木系(香りの7グループ)
木の樹脂を原料とした独特の香り 香辛料が原料のスパイシーな香り 森のようなさわやかな香り
フランキンセンス、ミルラなど ジンジャー、シナモンなど ジュニパー、シダーウッドなど

柑橘系の香りは扱いやすい

オレンジ・スイート、グレープフルーツ、レモン、ライムなど、柑橘系の中から気に入った香りを選んでブレンドすると、失敗が少ないです。果物をイメージさせるフレッシュな香りは、男女ともに好かれる傾向があります。

人気の高いウッディー系

樹木系はナチュラルな香りが魅力です。森林浴をしているような心地よさを感じさせてくれます。樹木系は、抗菌・抗ウイルス作用などをもっているものも多いので、風邪予防や部屋の除菌などにも活躍します。ティートゥリーやユーカリが代表的です。

柑橘系、樹木系と相性のいいハーブ系

ペパーミントやローズマリーがこのグループで、爽やかですっきりとした香りが多いのが特徴です。民間薬としても古くから使われているものが多いです。ただハーブ系の中にはクセを感じるものもあり、好ききらいも分かれがちです。自分の好みか確認してくださいね。

女性に人気のフローラル系

ラベンダーやゼラニウムがこのグループです。主に花から抽出されます。そのため、採取できる量が少ないので、ローズやジャスミンなど高価なものがあります。美容効果の高い精油も多く、1滴が高額なものは、マッサージやスキンケアに使いたいです。

個人的におすすめなのは、樹脂系のフランキンセンスです。神秘的で独特なのですが、ファンになる人も多い香りだと思います。

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揮発性のバランスをみる

揮発性とは、香りが空気中に蒸発する速度のことです。ノートとも呼ばれます。蒸発する時間が速いほど、香りを感じる時間が短く、遅いほど香りが長く持続します。揮発速度によって、「トップ、ミドル、ベース」の3つに分類されます。

それぞれのノートをバランスよくブレンドすることによって、香りに立体感が生まれて、香りが長続きし、香りの変化を楽しむことができます。

まずは、ミドルノート

ブレンドの軸となる香りです。3種類以上の精油でブレンドする時は、まずミドルノートを決めます。ミドルノートの精油を入れることで、安定した香りが楽しめます。持続時間は4時間ほどといわれます。

イランイラン、カモミール、クラリセージ、サイプレス、ゼラニウム、ジャスミン、フランキンセンス、ラベンダー 、ローズなど、多くの精油がミドルノートに分類されます。

次に、トップノート

最初に広がる香りです。香りの印象が強く、華やかになります。ふわっと香り立ち、はかなく消える香りです。柑橘系やハーブ系に多いです。最も揮発性が速く、持続時間は20分ほどといわれます。

オレンジ・スイート、レモン、ベルガモット、ティートゥリー、ペパーミント、ローズマリー、ユーカリ、レモングラスなど。

最後に、ベースノート

時間が経つと香りはじめます。全体をまとめる役割をもち、香りを長持ちさせる効果もあります。樹木系やオリエンタル系など重く深みのある独特な香りが多いです。一番揮発性が遅く、6時間以上持続します。

サンダルウッド、シダーウッド、パチュリ、ベチバー、タイム、バニラなど。

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分量を調節する

1滴でも強く香るものから、ほのかに香るものまで、精油の香りには強弱があります。香りの強いものは同じ分量でも存在感が出て、他の香りを消してしまうこともあります。

でも、むずかしく考えずに、ペパーミントやレモングラスなど香りの強いものは少なめに、ベルガモットやオレンジの柑橘系は香りが弱いから多めに入れる、くらいの感じで大丈夫です。

ほんの1滴でも、がらりと印象が変わりますので、1滴ずつバランスをみていきます。決まった割合はないので、自分がちょうどいいと思う分量に調整します。人によっても感じ方が違う場合があります。

《香りが強いもの》
イランイラン、カモミール、ジャスミン、ゼラニウム、プチグレン、ペパーミント、レモングラス、ローズ など

《香りが弱いもの》
柑橘系、ラベンダー、ティートゥリー、ジュニパー、フランキンセンス、サンダルウッド、シダーウッドなど

おすすめのブレンドレシピ

ピンクや紫の花と精油

あれこれ気にせずにはじめて、あれ?と思ったときに、4つのポイントを知っていると効率よく調整できると思います。

参考に、シーン別におすすめの香りをご紹介します。気になるレシピをベースに、自分の好みにアレンジしても楽しいです。

リラックスしたい

ラベンダー3滴:ゼラニウム1滴:ライム2滴

お気に入りのブレンドです。フローラル系のラベンダーとゼラニウムに、爽やかなライムをプラスした香りは、ふっと力が抜けるような穏やかな香りがします。

ぐっすり眠りたい

ラベンダー2滴:オレンジ・スイート2滴:サンダルウッド1滴

サンダルウッドは強い鎮静効果をもちます。和名は白檀です。フランキンセンスに代えても、落ち着いた香りになりおすすめです。

リフレッシュしたい

ライム2滴:ペパーミント2滴:リツエアクベバ1滴

集中力やパフォーマンス能力を高めたい時、気分をリフレッシュしたい時にはぜひお気に入りの柑橘系の香りを選んでみてください。リツエアクベバはレモングラスと香りが似ています。

仕事や勉強に集中したい

ローズマリー2滴:レモン3滴

脳に刺激を与えて眠気を覚ます効果があるローズマリーとフレッシュなレモンの組み合わせは、晴れやかな香りで頭スッキリします。

心を癒して前向きな気持ちに

ゼラニウム3滴:イランイラン1滴:レモン1滴

ローズの香りに似ているといわれるゼラニウムですが、これはローズと共通の成分を含んでいるためです。そして、ローズと同様、ホルモン分泌や自律神経のはたらきを調整し、心と体のバランスを整えてくれます。

部屋の空間を清潔に保ちたい

ティートゥリー2滴:ヒノキ3滴

抗菌力がケタはずれのティートゥリーとヒノキのブレンドです。森林の中にいるような清々しい香りです。ディフューザーで拡散して使うと効果的です。

風邪のつらい症状を和らげたい(マスクスプレー)

ユーカリ2滴:ティートゥリー2滴:ペパーミント1滴 

風邪といえばユーカリといわれるほど、呼吸器系のトラブルに大きな効果をもたらします。かかる前に抗菌パワーのティートゥリーをマスクに含ませておくのはおすすめです。

頭のにおいが気になる(頭皮スプレー)

ローズマリー3滴:ティートゥリー2滴:ベルガモット3滴

ローズマリーは、血行を促す効果があるので、細胞が活性化されて頭皮バランスを調節してくれます。スーッとして爽やかな頭皮スプレーができます。

おわりに

精油のブレンドはアロマテラピーの魅力のひとつですね。好きな香りを見つけて、香りパワーを取り入れてくださいね。

わたしは、よくアロマペンダントに垂らして持ち歩いています。特に満員電車や人混みに疲れたときに嗅ぐとスッキリできます。香りが苦手な家族がいたり、部屋での芳香浴がむずかしい環境では、アロマペンダントを枕元に置いたり、バスソルトに混ぜたアロマバスもおすすめです。